映画”東京タワー〜オカンとボクと、時々、オトン”を見た。
http://www.tokyotower-movie.jp/
まず断っておくと、個人的な考えとして、泣く度合いが感動の度合いと必ずしも一致するとは限らず、また泣ければ良い映画とは思わない、と考えている。


に、しても、泣いた。
防衛策として見る前日に原作をパラパラともう一度読み、内容をおさらいして、出来る限り泣かないように努力したのだ。
決してその予習が無駄だったわけじゃなく、直接的に物語の良さの部分で泣いたワケじゃない。


これで三度目か?の映像化の今作で最も他に勝っている点は、恐らく配役。個人的な好みも含むが、オダギリジョーがホンっトに良い。ドラマ版の人とは比べるのも失礼かも知れないが、やっぱり上手い。劇中時折入るナレーションが特に良くて、常に過去を振り返る設定だと思い出させてくれる。
後は好みで、泣かせようとしない音楽(事実、亡くなるシーン付近は無音。)と松尾スズキの脚本が他の作品と違う個性か。
脚本は原作から話の筋だけを最小限に取ったのと気の利いたギャグ、での構成。恐らく独自な設定の追加はあまり無かったはず。でも数少ない独自設定「通りゃんせ」と「オカンがオトンとダンスで踊った音楽(名前忘却)」が後でなかなか憎く効いてくる。凄く良い。
またオマケ程度と仰いでいた福山雅治の主題歌。涙腺が弱くなるピークだった。


のような内容で、まあ声出す寸前まで感極まってたワケですが、傑作ではないよなぁ。秀作、くらいで。いや別に意地張ってるんじゃなくて。