夏に劇場でスカイクロラを見た。
http://sky.crawlers.jp/tsushin/

スカイ・クロラ [DVD]

スカイ・クロラ [DVD]


素晴らしい作品でした。
テーマは相も変わらず「生きることの無常」であり、イノセンス人狼、果てはビューティフルドリーマーからのテーマをまだ伝えようとしてるんだけど、今回が最高傑作ではないかとすら思った。単に映画館で見れた初めての作品だったから、かもしれないけれど。
川井憲次氏の音楽も良かったが、音響が素晴らしくてドッグファイトのシーンでの飛行機の音には興奮する。これは映画館で見れて良かったと思えるポイント。
若者に向けたエンターテイメントとしただけあってストーリーも難解でなく、妙な言い回しも無く、むしろ露骨に泣かせようとするシーンすら(嫌々だったかもしれないが)すんなりと受け入れられて、最後のモノローグのシーンでは不覚にも感動してしまった。押井守作品なのに。
でもそういうストーリーだから、アマノジャクな自分としては引っかかるシーンもあったし、声優としての菊地凛子も良くは無かった。スタッフロールで流れる絢香も後味を悪くはしないものの・・・程度だけど、監督のメッセージがそのままグサっと自分に刺さってしまったので、今年で見た映画では一番良かった。
というか二十歳前に見れて良かった、とつくづく思う。中学時代にリリイ・シュシュのすべてを見れて良かった、というのと同様に、ある時期に見るべき映画をその時期に見れたことが最高に幸せだった。