しんぼる、を見た。


映画『しんぼる』


以下、ネタバレを含みます。
この映画を劇場で楽しむ気がある人はこの記事をスルーしてください。
この映画の楽しさを著しく損ないます。
三十行下から感想。





























つまんないね。
前回は小難しい雰囲気だったり、大半の客にウケなくても俺の笑いが分かっている人にウケればいい、というような映画だったから面白くなくても次回作を見ようという気にはなった。でも今回は駄目だわ。


ストーリーと笑いの傾向を別々に見てみると、笑いは前作にくらべ大衆的ギャグになった。でも、それらがサムい。俺が日常テレビ見てないからか?とも考えたが、今日のレイトショーで客40人弱の大半が若者やカップル。その大勢が笑いに包まれたシーンは無かったし、ギャグがすべってたんじゃないかな。
個人的にはキリンさんがゴング鳴らすシーンで笑った。ブッシュでくすりと。麻原チックでくすりと。


ストーリーは、思い出せても何を書けばいいのか分からない。
SAW編の第一部がモノボケなのに第二部と第三部がVFXギャグになってるのがストーリーとして違和感があった。「しんぼる」を触れることによって何かが変わる(起こる)のだと後半で示されるのだけれど、そうすると第一部はなんだったのか、繋がりが希薄。第一部では「しんぼる」によって松本自身が何か変わる、じゃないといけないんじゃないかな。それだとストーリーがやり直しになるけどさ。
あとは、松本氏がインタビューの中で「最後のシーンの意味を色々と考えてほしいです」と話してたのを読んだけども、解釈1パターンしかなくね?スペース・オデッセイ的なオチとしか取れなくね?帰路で考えてたけどそれしか考え付かなかったよ。
だとしたら麻原が登っていくシーンで終わっても良いような。最後のシーンは説明してるようにしか取れなかったな。


映画中は集中して見れた。暇な映画とは全く思わなかった。しかしオチが無い、もしくは弱いのはどうかと。SAW的な状況にさせられたってのの理由が無いのは良いにしても、それによって主人公がどう変わったってのがしっくり来ないのは駄目な気が。


SAW的シーンはずっと無言語だったらよかったのに。
大阪弁で突っ込まれると、松本が松本でしかなくなるじゃないですか。


VFXは有用で良かった。お金もそこそこ掛かっててワクワクした。
全体的にオシャレっぽいのが鼻に付いた。色使いとか、服が。
音楽がテイ・トウワじゃなかったけど気が付かなかった。ダンサブルな曲が無いな、とは思ったが。


しかし監督の好きな風にしてる感じなので、「ドロップ」とは興収とか比べても意味無いんじゃないと思う。
次も結構なバジェットが出ればいいね。なんだかんだ言って次も見そうな気もする。